今回紹介するのは書評とは言っても本ではなく、トレーニング計画と記録を記載する手帳のようなものです。最近話題のブロガーであるGM Noël Studerが刊行した書籍になります。
Chess Training Planner
今回紹介する書籍はチェスそのものではなく、チェスのトレーニング計画を立てたり、実際に行ったトレーニング内容についてメモを取るトレーニング手帳というべき製品です。
内容としては
- 週間計画を立てるWeekly Planning
- 日々のトレーニング内容に関するDaily Notes
- 週間トレーニングの振り返りを行うWeekly Review
の3つで構成されています。
Weekly Planning
Weekly Planningはこれから始まる1週間でどのような内容のトレーニングをどのように行うかを具体的に書き出す項目です。
GM Studerは何曜日にの何時からどの本(あるいはビデオなど)を何時間行うのか事前に決めることを勧めています。そうすることで、トレーニングを開始する際に悩まなくていいからです。私は正直そこまできちんと決められませんでしたが、少なくとも「何を」1週間で「どの程度進める」のかについては書き出しました。
この項目ではその他に、その週でのゴールとその週のトレーニングを効果的にするためにすることを記載する場所があります。
Daily Notes
日々の記録として、6日分のDaily Notesがあります。7日ではなく6日なのは、1週間に1日は休みましょうという意味です。
この項目ではその日に行ったトレーニング内容と時間を記載し、その日学んだ内容で一番良かったことを記録します。
また、その日のトレーニングの集中度を10段階で評価すると共に、集中度を改善するために必要なことは何かを記載する場所があります。
Weekly Review
Weekly Reviewでは、その週で達成したことと具体的に学んだことを記載します。達成したことと学んだことは同じように見えますが、学んだことは具体的にやった内容で、達成したことには自分で満足できたこと(例えば毎日タクティクスを休まずできた、など)を書きます。
また、トレーニングを改善するアイデア欄とその他のメモ欄があります。
個人的な感想
単純な記録だけでも意味がある
私もこの手帳を使っていますが、正直全ての項目を記入するのは難しいです。ただ、何を行ったかの記録をきちんと取ることには大きな意味があると感じました。単純な話、どこまでやったかを忘れてしまうこともありますし、記録を見直せばトレーニング内容が偏っていないか客観的に見直すこともできます。
項目部分には疑問も
一方で、設定されている項目内容には疑問もあります。特にDaily Notesの集中度とその改善案については続けていると毎日書くことがなく、むしろそのスペースを学んだ内容のメモにしたくなりました。
また、Weekly PlanningとWeekly Reviewで重なる内容もあり、Weekly Planningでは単純に計画内容だけを書き、Reviewの方で次の週の目標などを書けばいいのではないかと思います。使っていると、Weekly ReviewとWeekly Planningは同じタイミングで記入することになるので、書く内容がないと思うことがありました。
自前のノート・手帳でもよいかも
私は別に購入したことは後悔していませんが(比較的安価ですし)、自分で気に入ったノートや手帳を使って同じようなことを行った方が、自由度も高くていいのではないかと思いました。
私はひとまずこの冊子を使い切って、その後は別のお気に入りの手帳を買ってメモをするようにする方がよいかなと今は思っています。
まとめ
今回は「本」ではなく、トレーニング計画帖の書評をしました。私の感想の部分でも述べた通り、自分のお気に入りのツールで同じようなことをすればいいのかもしれませんが、こういう専門ツールで形から入ってみるというのもいいでしょう。ま、私がそうですから。
コメント