チェスの特殊ルール【チェスのルール】

チェスには通常の駒の動きの他、特殊なルールがあります。勘違いしやすい項目もありますので、しっかり覚えてください。

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チェスにおける特殊なルール

チェスには通常の駒の動きとは異なる特別な動きをするルールがいくつかあります。初心者の方には難しいと感じるものが多いと思いますので、この記事でまとめました。

特殊なルールにはキャスリング、プロモーション、ステイルメイト、アンパッサンがあります。一つ一つ説明します。

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キャスリング

キャスリングは「入城」の意味で、一度にキングとルークを動かすことができる特殊ルールです。

上図のようにキングを2マスルーク側に動かし、ルークを逆方向のキングの隣に移動できます。キングの安全とルークの活用の二つが一気に図れる便利な動きです。

しかし、キャスリングをするための条件が4つあります

キャスリングの条件

1.ルークとキングの間に他の駒が居ないこと

一つ目はルークとキングの間に他の駒が存在しないことです。すべてではなく、キャスリングをする方向だけでいいです。

2.キングとキャスリングする方向のルークが一度も動いていないこと

キングが一度でも動いてしまうとキャスリングの権利を失います。

3.チェックを受けていないこと

チェックから逃れるためにキャスリングをしたいと思うかもしれませんが、これはできません。

4.キングの移動範囲に敵の駒の効きがないこと

この条件は少しややこしいです。キャスリングはキングを2マス横に動かしますが、その間のマスが敵の駒の移動範囲に入っている場合にはキャスリングできません。チェックを受けているとできないというのと似たような理屈です。

注意点はルークの動く範囲は関係ないことです。

上図ではビショップが狙っており、白黒ともにキャスリングができないように見えますが、白はマスを緑色で示した方向にはキャスリング可能です。

プロモーション

プロモーションは日本語で言えば「昇格」のことで、ポーンが相手陣の最も一番奥側のマス(自陣から8つ目)のマスに到達すると、ポーンとキング以外の駒に昇格できます(ポーンのままでいることはできません)。

普通はクイーンに昇格することになると思いますが、クイーンにはできない動きをするナイトにプロモーションしたり、次項のステイルメイトを防ぐために別のピースに昇格することもあります(アンダープロモーションと呼びます。)

ステイルメイト

どちらかがどの駒も動かすことができない状態になることをステイルメイトと呼び、引き分けになります。ただし、この状態でチェックを受けている場合は、それはチェックメイトです。

下図がその典型例です。クイーンの駒の効きを赤マスで示しましたが、黒キングは動ける場所がないので、この局面で黒番であれば引き分けです。

キングは取られたり交換されたりされない駒なので、ステイルメイトはキングが動けるかどうかが問題になることが多いです。

ただし、注意点としてはキングが動けなくても他の駒が動かせる場合にはステイルメイトではありません。当たり前なんですが、間違えることがあります。

アンパッサン

アンパッサンとはフランス語で「通りすがりに」の意味です。

このアンパッサンがチェスのルールの中で最も難しいかもしれません。

味方のポーンが自陣から5マス目におり、隣の列にいる敵のポーンが初期配置から2マス進んできた際に、その直後の手でのみ敵のポーンを取ることができ、なおかつそのポーンは敵のポーンの1マス後ろのマスに移動します。意味わかりましたか?無理ですよね。図で見てみましょう。

上の図の緑矢印で示唆したように黒は初期配置のポーンの位置から2マス進めてきています。この際に、この2マス進めた次の白の手でのみ、黒のポーンを取ることができます。なおかつ、赤矢印で示したように黒のポーンの位置ではなく、その一つ後ろの位置に白ポーンは移動します。

なぜこのようなルールになっているかというと、昔初期配置のポーンが1マスしか進めないルールであったことの影響だと聞いたことがあります。今、黒のポーンが2マス進みましたが、1マスしか進めないルールであればちょうど白ポーンが取ることができる位置に移動することになります。ようするに、あたかも黒のポーンが1マス後ろに存在しているかのごとくそのポーンを取ることがアンパッサンなのです。

実際のチェスのゲームの中でよくあるシチュエーションが、上図のような場合です。上図では白がポーンを突き進めています。このような際に黒がスペースを取り返すためにポーンを2マス進めることがあります(上の局面は適当に作ったので、Qh5+とかがあぶないですが、、、)。この時に白はアンパッサンでポーンを取ることができます。

意外と悩ましいのが、アンパッサンは相手がポーンを進めた直後にしかできないことです。1手別の手を挟んで取りたい、という状況も多いのですが、できません。

ルールが難しいと感じたら

チェスのルールが難しいと感じた人はLichessで練習してみてはどうでしょうか?ルールを覚えるためのコンテンツが充実しています。

まとめ

この記事ではチェスのルールのうち、ちょっとややこしい特殊ルールをまとめました。特殊と言ってもゲームをしているとよく出ている事項ですので、理解が必須です。その他のルールについて確認しておきたい方のためにまとめ記事を用意しています。

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