第3章は自分の棋譜や他のプレイヤーの棋譜を用いた勉強法ということで第2章とは違い、どちらかといえば棋譜集などを勉強するときのやり方が書かれている。棋譜を並べるときの勉強法として3種類書かれている。
『次の1手』問題として解く。
図や長い解説がついている箇所でそのポジションについて考察してみる。
『positional sketch』を作る。
本の中で3つ目の方法が一番有用な方法として書かれている。では、『positional sketch』とは何かと言えば、ゲームの中で一番印象に残った局面を記録してまとめるということだ。印象に残ったと言ってもさすがにただ面白いと言うだけでなく、なんらかのテーマに沿ってその基準ごとにまとめていく。具体的には局面図とその局面に関するコメントを書き、後でさらに思いつくことがあればそれを加えていく。そして同じようなテーマだと思われるものは同じ場所にまとめていく。
このpositional sketchの話を聞いて個人的に思い浮かぶのが
Positional Chess Handbookだ。この本そのものがpositional sketchという感じがする。ただし、この本はある局面からその後の手順が載せてあるだけ(と言うのは言い過ぎだが)で解説はあまりない。これに載っている局面を使って自分なりのコメントを考え、positional sketchとしてまとめるというのも面白いかもしれない。
ついでに前の章に載っていてとても面白かった話を一つ。TalとBotvinikが1960年のマッチの第9ゲームの検討をしていた際に、Botvinikはある局面についてルークは交換してクイーンは残すべきだと思う、と言った。Talは分かりにくいなあと思い、彼がゲーム中に考えていた変化をさらに完全に網羅してみた。するとBotvinikが言っていたことは確かに正しいと言うことが分かった。彼の考えていた変化の中で『ルークは交換してクイーンは残す』ということが重要なポイントとして出てくるのだ。
二人の棋風を象徴する非常に面白い話だと思う。象徴しすぎていて少々うそ臭い、という気もしないでもない。
Training for the Tournament Player その3
書評著:Dvoretsky, Mark, 著:Yusupov, Artur
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コメント
Positional sketch、アイデアは面白いけれど
普通のノートでやろうとすると手間が大きすぎるね。
コンピュータでやろうとするとソフト起動するのが面倒だし
何かいい方法がないかな…
自分的にはホームページのコンテンツにしたいと思ってるけどこれ専用にブログを立ち上げるとか。
棋譜をソフトで並べていれば局面を作るのは大した手間ではないけど、いつもそうしてるわけではないしね。ただ、基本的にこの本で言っているのは時間がない人とか片手間で勉強している人は対象にしてないんじゃないかな。手間暇かけて真剣にチェスをやろうとしている人を想定してる。
そっか、ブログで作るのはいいね。
Sketchアイデア自体は面白くてぜひやってみたいから、
外出先などでも手軽に出来る仕組みを考えてみよう。