日本語のメイト問題集

以前チェスマスターブックスと呼ばれて言われていたシリーズが、昨年末(2020年末)から新装されています。今日紹介する本もそのうちの一つです。

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今回紹介する本

著:フレッド・レインフェルド, 翻訳:有田謙二
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元チェスマスターブックスのシリーズとしては3冊目にあたるのが本書です。名前の通りチェックメイトに関する本ですが、純粋な問題集です。説明などはなく、ひたすらチェックメイトにする問題と解答が並んでいます。1ページに4問の問題が配置され、そのページをめくった裏側に解答がある、よくある形式です。

注:私が購入したのは旧装版です。バーゲン価格だったので、購入しました。

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本の内容

まず、念のための注意点としてはチェスにおいては手数は白1手、黒1手合わせて1手と数えます。そこは将棋とは違うので気を付けてください。

内容は1手メイトから3手メイト(将棋で言う5手詰め)の合計300問が掲載されています。
問題数としてはちょうどいい分量だと思います。

1手メイトが36問
2手メイトが156問
3手メイトが108問
という構成で、ほぼすべてが実戦から取られたメイトです(見た限りでは)。

最大で3手メイトか、簡単だなと思って興味を失う方も多そうですが、駒の可動範囲が大きいので、チェスの3手詰めって意外と難しいですよ。というか、1手詰めでも意外と難しいです。

特に、この本では実戦例から取られているので、複雑なタクティクスの結果としての最後のメイトが問題になっているので難しいです。単純なメイトはなく、タクティクスのモチーフを利用したメイトばかりです。

棋譜の記載方法への注意

一つ注意点としては、棋譜の記載方法に特徴があることです。これはこのシリーズ全体に言えることなのですが、駒を取るマークとチェックメイトのマークが現在普通に使われているものと異なっています。

この本の中では「:」を駒を取るマークとして使っており、チェックメイトは×マークです。

通常は駒を取るマークは「x」、チェックメイトは「#」です。

個人的な感想

私自身、チェックメイトの問題集を見るのは久しぶりです。チェスを始めてすぐのころに1001 Brilliant Ways to Checkmateを解いたのが私が唯一購入した「メイト専門」の問題集です。

問題を解いていて思いましたが、1手メイトの問題と言われているから解けるけど、そうでなければ3手かけてピースアップの手を考えてしまいそうです。

以前、チェスプレイヤーはチェックメイトを狙っていないと将棋棋士の羽生さんが言っていたそうですが、まさにそういう感じです。この本の中のポジションを見ても、直感的にメイトではないタクティクスの方を見てしまいます。

ブログ更新のために購入した本でしたが、一通り解いてみようかと思いました。

どういう人にお勧めか

将棋経験者でもなく、この本の前にタクティクスの勉強をした人でなければ難しいと感じるはずです。もちろん、頑張って考えれば解けるという方も多いかと思います。しかし、1手2手程度の問題を難しいと感じてしまうと、読むのがかなりストレスになるはずです。この本は1ページに4問ありますが、1問に10分掛かれば、40分です。1ページ読むのに40分かかっていれば、読み終える前に挫折する気がします。

ある程度タクティクスのモチーフを勉強したうえで、この本を解いてみることを私はお勧めします。日本語でタクティクスのモチーフを学ぶならば以下の本になるかと思います。

また、当ブログでも基本的なタクティクスのパターンを下記事で紹介しています。

一方で、将棋経験者で腕に自信があるという方であれば、初見でこのメイト問題を解いて、逆にタクティクスのモチーフを学んでいくというやり方もあると思います(ただし、メイトとは無関係のモチーフも多分あるので、網羅はできないでしょう)。それぞれのレベルに合わせて考えてみてください。

まとめ

チェスにおいてタクティクスが非常に重要だというのは私だけでなく、チェスの愛好者であれば誰もが理解していることだと思います。その意味で日本語の本でタクティクスを扱っている本があることは重要です。

ただし、「チェックメイトの手筋」は名前の通り、メイトの問題しか掲載されていませんし、純粋な問題集で教育的要素はありません。そのあたりのことを理解して、購入の判断をすればいいかと思います。

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