手ごろなチェスの中盤本

著:Nunn, John
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 最近見かけなくなった、テーマの内容を100個に絞ったというか選んだ本になります。と思いましたが、そういや100 Endgames You must knowという有名本がありましたね。とはいえ、無理やり100個のテーマを作っている印象を与えるのでイメージが悪い形式で、近年ではあまり用いられなくなった気がします。しかし、そうは言ってもこの本はJohn Nunnの著作でよくまとまっていると思います。100個の項目についてそれぞれ2試合ずつ扱っています。

 私の印象に残ったのは、100個のテーマのうち12個をMaterial Imbalancesに割いていることです。要するに、駒の価値的には同じくらいかもしれないけれど、白黒それぞれが別のピースを持っている場合について扱っています。

 扱っているのはビショップVSナイトやクイーンVSツールークといったよくみる組み合わせだけでなく、ピースVS3ポーンやクイーンVSツーマイナーピース(通常クイーンが強い)もあります。それぞれ2試合扱っており、どちらかが優位な場合をそれぞれピックアップしています。

 100個というと項目建てとしては少し多すぎるという印象ですが、さすがにNunnはよいチョイスをしていると思いますし、なにより一つの項目につき2つのゲームというのは毎日勉強するにはちょうどいい分量に思います。じっくり一つのことを、というよりはさらっと全体を見る感じでしょうか。

 また、この本のKindle版(私もKindle版を持っています)は書籍版に比べて非常にリーズナブルな価格設定がされており、買いやすいです。

 以上を総合的に考えると持っていて損がない本というのが私の結論です。

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