Training for the Tournament Player その2


 第2章のタイトルは”Analysing Your Own Game”。自分のゲームを分析する上で4つのポイントが挙げられている。
ゲームの転換点を認識すること
間違いを犯した原因を探ること
ゲームの中では思いつかなかった新しいアイデアを発見すること
序盤での改善すべき点を見つけること。
 転換点と言ってしまうと分かりにくいが結局分析する上で一番重要で重視する箇所を決めるということだろう。全ての手を1手1手分析しても労力がかかる割りに得るものは少なそうだ。2つ目の間違いを犯した原因を探るというのは1章で出てきた自分の弱点を見つけるということにつながる話でこれはその次の新しいアイデア…、も間接的につながる。間違いを犯す、とかアイデアが思いつかなかった等は(理想主義的には)何かしら自分の弱点から派生しているのだと考えるべきだからだ。最後の序盤の改善点を見つけるというのは当たり前といえば当たり前だ。序盤で知識負けしてしまうのでは話にならない。ただ、僕のYusupovへの個人的な印象のせいか、この序盤の分析というのは序盤で有利になろうという積極的なものというより序盤で不利にならないようにしようというネガティブなものに感じられた。
 他に多少面白かったのが、本等の注釈は何に重点が置くかで見方がまったく変わってきてしまうから注意しようという話。といってもこれはチェスに限らず現代の学問とか色んな分野で似たような議論がなされることなのでさして目新しいとは思えない。誰がどの分野ではじめにいい始めたのかは知らないけど。きっと最初はアインシュタインの相対論とかからインスピレーションを受けたんだろうな。
 1週間筑波へ行っているうちにこの本を読み終わってしまった。ちょうどいいのでこの本の復習とブログのネタ作りを兼ねて書評を1章ずつ書く予定。

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