日本チェス界の夏のイベント、ジャパンチェスクラシックに参加してきました。本来であれば、チェスオリンピアードに向けてAも参加するべきなのかもしれませんが、オリンピアードで有給休暇をたくさん取るので、ここはスルーして私だけが参加になります。
ジャパンチェスクラシック
ジャパンチェスクラシックは毎年夏に開催される大会で、通常はお盆の時期でしたが、今回は7月の３連休に1日平日を加えた４日間で開催されます。
現状のNCSの大会として全日本選手権を除けば、春の東京チェス選手権、夏のジャパンチェスクラシック、秋のジャパンオープンが大きな大会ということになると思います。大会上位者には来年の全日本選手権の権利も付与されます。
7月15日は平日となっており、有給が取りにくい職業の方には厳しい大会になっています。
持ち時間は90分＋１手30秒で、本格的な長い持ち時間の試合と言っていいでしょう（個人的にはさらに４０手で30分追加される持ち時間で久々に試合がしたいですが、、、）
私の現状でのFIDEレーティングは1916、国内レーティングは1851です。
以下、カッコ内は（FIDEレーティング/国内レーティング）になります。
1R VS K, A (UR/1416) 白番
相手は若い、高校生ぐらいかなと思わさせる方でした。公式戦で初めての対カロカンでしたが、序盤早々変な手順だなと思ったので、ポーンを突いていったら、逆にそれが弱点になってしまいました。普通に相手が強かったと思いましたが、自分の問題としては長い持ち時間の思考にフィットできていな勝ったです。反省（この試合はなかったことに）して明日から頑張ることにします。
負け。
2R VS E, J (1607/1575) 黒番
みんな大好きロンドンシステムになりました。早々にe5突きを実現し、ツービショップも取って、これはいいだろうと思っていたんですが、最後は異色ビショップになってしまいドロー。駒交換に課題がありました。
3R VS H, J (UR/UR) 白番
FIDEもNCSもURという、おそらく初めてのチェス大会の方と。手つきもぎこちなく、時計を押し忘れるなど微笑ましい感じでした。ゲームはシシリアンで早々に悪い手が出て、白が良くなったのですが、良かれと思って突いたd4がイマイチで、下図。d4が浮いているのでdxc5としてクイーンを取り合うしかないのですが、クイーン取り合った後の局面、本当に白いい？大丈夫？と思ってました（白が良かったらしい）。結局その局面にはならず、相手のクイーンただ落ちがあり、勝ち。
初めての大会でなかなか厳しいとは思いますが、良い経験になったと思ってもらえればいいのですが。
4R VS O, S (1654/1624) 黒番
チェス戦略大全の翻訳者として著名なOさんとの対局です。オープンシシリアンを予想していましたが、古典的なクローズドシシリアンになりました。白はキングサイド、黒はクイーンサイドで攻撃することがセオリーですが、黒のポーン突きの方が早く、aファイルにパスポーンを作って優勢。が、ここで今大会初めてのブランダーが出て、一気にイコールに。その後全く立て直せず、メンタルの未熟さを再び露呈することになりました。負け。
直前の白のc4でb3へのビショップの効きが遮られていることを失念し、黒にRb3からの侵入を許します。その後の対応も不味かったです。
5R VS K, T (UR/UR) 白番
またもや完全URの方との対戦になってしまいました。話によると10年ぶりくらい二回目の大会参加とのことです。ゲームはカロカンディフェンスから、序盤早々に相手のピースが落ち、勝勢に。その後も粘り強く指され、結局そのピースとポーンだけが残ったエンドゲームになり、勝ち。
6R VS K, T (1620/1543) 黒番
黒番でベンコーになりました。私もあまり覚えていませんが、ガチガチのメインラインになったと思います。なんとかポーンを取り返して、マテリアルイコールのルークエンディングになりました（下図）。白のポーンが進んでいる分黒が有利なエンドゲームだと思います。なんとか勝ち切りました。勝ち。これでベンコーは３戦３勝で、今大会の収穫はそれぐらいでしょうか。
7R VS M, S (UR/UR) 白番
最後に２連勝したのにURと当たるという悲しみ。それはともかく、カロカンからとても良いポジションを築きましたが（下図）、勝ちきれませんでした。というか、負けのエンドゲームにしてしまいました。最後は時間切迫に苦しめられながらもドロー。
まとめ
結果、4ptでした。そろそろ結果が欲しいと思いながら、なかなか難しいです。チェスの内容自体は悪くないと思っているので、前向きに頑張ろうと思います。
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