チェスにおいて、自分が優勢なのか不利なのか判断するためには局面を分析する必要があります。また、駒交換をするかどうか、などを判断するためにはその後の局面の有利不利を判断する必要があります。
本記事では、この局面判断の基準について解説します。
チェスにおける形勢判断
人によって考え方の違いもあるかもしれませんが、形勢判断の基準として、「キングの安全性」、「マテリアルアドバンテージ」、「スペースアドバンテージ」、「ポーンの構造」、「ピースのアクティビティ」、「ツービショップアドバンテージ」の6つがあります。それぞれ以下で説明します。
形成判断基準6選
チェスの形成判断基準6つを解説します。世の中には異なる基準もあるかもしれませんが、ある程度認められている内容になっていると思います。
キングの安全性
まずはキングの安全性です。これはわかりやすいでしょう。チェスはキングをチェックメイトすれば勝ちですから、キングの安全性が最も重要な要素です。
キングの周りのポーンが乱されているかどうか、キングを攻撃できる敵の駒が数多くいるかどうかなどが判断基準になります。
マテリアルアドバンテージ
最も分かりやすい優位です。要するに駒得をしているということで、相手よりも多くの駒を持っている、自分の価値の低い駒を相手の価値の高い駒と交換した際などがこれにあたります。戦力そのものに違いがあるわけですから、判断がしやすいです。キングの安全性の次に勝敗に直結する要素と言えるでしょう。
駒それぞれの価値の違いが分からないという方は下記記事で確認してみてください。
スペースアドバンテージ
ポーンを進めることで相手陣地近くのマスをポーンで支配している側がスペースアドバンテージを持ちます。チェスの序盤において最も頻出する優位です。
スペースアドバンテージの詳細については別記事で解説しているので、そちらを参考にしてみてください。
ポーン構造
弱いポーンや弱いポーン構造を白黒どちらが多く持っているかで優位性を判断します。基本的に全く弱いポーンが存在しないことはあり得ないので、弱いポーンの数や攻撃の受けやすさでどちらに分があるか判断します。
どのようなポーンやポーン構造が弱いかについては別記事で解説しています。
ピースのアクティビティ
この項目が最も判断が難しいかもしれません。ポーンとキング以外のピースの働きを相対的に評価し、どちらが優位であるかを判断します。この判断をするためには各ピースがどのような場合に働きがよいのかを見積もる必要があります。
各ピースがどのような場合に働きがよいのかは「ピースの使い方」の記事を参考にしてください。
ツービショップアドバンテージ
ピースのアクティビティにも近い話ですが、片方が2つのビショップを持ち、相手側が持っていない場合には(たとえ点数上は互角であっても)、ツービショップのアドバンテージがあると判断されます。
ツービショップを持っているか持っていないかだけが基準なので判断は簡単ですが、実際にこれを基準に形勢判断をするのはなかなか難しいと思います。
結局どう判断するの?
以上解説した様々優位性は、マテルアルアドバンテージのように点数化できる基準もありますが、それぞれの優位を定量化する絶対的な指標はありません(それがあれば苦労しません)。結局のところ経験論になってきてしまうのかもしれませんが、基準を知った上で経験を積むのと、知らないで経験を積むのでは大きな差があると私は考えます。
まとめ
今回はチェスにおける局面判断の基準について解説しました。どのような判断基準があるのかを理解したうえで、対局で経験を積み、正確な判断ができるように頑張りましょう。
- キングの安全性
- マテリアルアドバンテージ
- スペースアドバンテージ
- ポーン構造
- ピースのアクティビティ
- ツービショップアドバンテージ
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