チェス 戦術大全 1 ー守り駒へのアプローチー

チェスのタクティクスのモチーフを全て紹介しようというコンセプトで「戦術大全」と名付けて記事にしようと思います。

第1回目の今回は相手の守り駒にアプローチするタクティクスのモチーフを主にまとめました。

ここで紹介するモチーフは、単独で成立するタクティクスではなく、タクティクスを成立させるためのタクティクスです。具体的には、相手のある駒が守りに効いていて、その駒をどうにかできればメイト、駒得ができる場合などです。

最も基本的なタクティクスについては「基本の戦術パターンとしてまとめています。

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 アナイヒレーション
Annihilation

アナイヒレーションは全滅、消滅の意味で、モチーフとしては相手の守りの駒を取ってしまうことでタクティクスを成立させます。

上図が アナイヒレーションの実例です。Nxe7がナイトフォークになりそうなことは分かると思います。しかし、e6のビショップが守っているために成立しません。

この守りのビショップをBxe6と取ってしまえば、次にナイトフォークが成立するわけです。

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ディフレクション
Deflection 

ディフレクションは「そらす」の意味です。サッカーなどでDFにボールが当たってボールの方向が変わる時などに使われます。つまり、物理的に動きの方向が逸れる際に使う言葉です。

チェスのモチーフとしては、守りの駒を別のマスに移動させる(させようとする)ことでタクティクスを成立させます。

上図がディフレクションの実例です。今、黒のキングの前はポーンが3つ並んでおり、バックランクに問題を抱えています。しかし、現状ではd8のクイーンが守っています。このクイーンを動かす方法を考えればいいわけです。

Qxc7と相手クイーンが守っていたルークを取ってしまうのがディフレクションになります。メイトがあるために黒は取り返すことができません。

ディストラクション
Distraction

ディストラクションも「そらす」ことですが、物理的な意味ではなく人の注意をそらす際などに使われます。

チェスのモチーフとしては、守りの駒を攻撃することでタクティクスを成立させます。英単語の意味だけでなく、チェスのモチーフとしてもディフレクションに似ています。どちらも守りのコマを移動させようとしますが、ディフレクションは守りの駒が守っている別の駒などを取ることによって移動させようとするのに対して、ディストラクションは守りの駒を直接攻撃することによって移動させようとします。

上図では、c1のルークがc4のナイトを攻撃していますが、そのナイトはe5のもう一つのナイトに守られているために取れません。このポジションでe5のナイトを攻撃する方法は一つだけです。

f4としてe5のナイトを攻撃することで、c4またはe5のどちらかのナイトを取ることができます。

デコイ
Decoy / Attraction

デコイは守り駒にアプローチするタクティクスではありませんが、相手の駒を動かしてタクティクスを成立させるという点で同じなので、ここに分類しました。

デコイとは、相手の駒を別のタクティクスが成立するマスにおびき寄せるタクティクスです。

上図がデコイの一例です。

矢印で示したようにf6の位置でナイトフォークが潜在的に成立することに気が付けるかどうかがポイントです。

Bxh5として、次にQxh5ならばNf6でクイーンとルークのナイトフォークが成立します。

まとめ

タクティクスのモチーフをすべてまとめてしまおうという企画の第1回です。

今回は特に相手の守り駒を動かすことによってタクティクスを成立させるモチーフを扱いました。単純な1手で決めるタクティクスから数手掛かる少し難しいタクティクスを解くようになると最もよく出てくる考え方だと思います。

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