ー基本のエンドゲーム2ー ビショップアップでも勝てない場合

今回はビショップアップのエンドゲームにも関わらず、勝てない場合についてです。

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キングVSキング+ビショップ+ポーン

上図の局面は白が1ポーンアップに加えてビショップアップです。白はビショップで手待ちをすることができるので、必ずオポジションが取れますし、ビショップチェックで相手キングを白マスから追い出せるので簡単に勝つことができます。

オポジションが何か分からない場合には下記の記事を参照ください。

念のため、手順を追ってみましょう。それは分かる、という人は飛ばして構いません。

1. Bg2 Kd7

2. Kc5 Kc7

3. d6+ Kd7

4. Bh3+ Kd8

5. Kc6 Ke8

ビショップが効いているので、こちらに動くほかありません。

6. Kc7

次のd7, d8のを止めようがありません。

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端ポーンの例外事項

上記のように楽勝のエンドゲームなのですが、端ポーンの例外事項があります。ポーンエンディングでも端ポーンの例外事項がありましたが、あの場合とは異なり、aファイル、hファイルどちらの端でも引き分けになるわけではありません。

ポーンの昇格するマスの色が重要になります。

ポーンの昇格するマスの色とビショップが同じ色ならば優勢側の勝ち異なる色ならば引き分けです。

つまり、下図であれば左は白勝で右は引き分けです。

ポイントは相手キングが昇格マス(上図の場合であればa8とh8)に逃げ込んだ際にビショップでチェックできるかどうかです。

引き分けになる場合では、黒のキングはg8とh8のマスを行ったり来たりするだけでドローになります。上図を見ると分かると思いますが、黒のキングがh8に行くのを防ぐことができません。一方で、g8のマスはポーンをh7に進めるか、ビショップでg8を狙うことで侵入を防げますが、どちらもステイルメイトになります(下図)。

一方で、昇格マスとビショップの色が同じであれば、下図のようにチェックでキングを追い出すことができ、白が勝つことができます。

実戦的な重要性

なんかあんまり実戦的に役に立つ場面少なそう。だからエンドゲームは嫌いなんだよ。とか思っている人もいそうですね。しかし、このエンドゲームは実戦的にも意外と重要です。

なぜなら、不利な側がピースを犠牲にすることでドローを狙いにいくことで生じることが多いからです。

黒番

上図の局面は白が2ポーンアップしており、黒にとっては絶望的に見えます。しかし、ここでBxg4とビショップでポーンを取ることで(下図)ドローに持ち込めます。

まとめ

基本のエンドゲームシリーズ第2弾としてビショップアップでも勝てないパターンを説明しました。このエンドゲームは不利な側が引き分けに持ち込む手段として実戦的にも非常に重要です。引き分けになるということだけ知っていれば、指すことはそれほど難しくはないはずです。ぜひ覚えておいてください。

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