今回の記事は私が愛用しているChessMoodというサイトのコンテンツからエンドゲームの記事を書いてみました。ビショップとナイトのエンドゲーム、という普段あまり意識しない項目ですが、内容が面白かったので紹介します。
興味を持った人は下記のリンクから元の講座を見てください。

ビショップVSナイトのエンドゲーム
名前の通り、片方がビショップを持っており、もう片方がナイトを持っているエンドゲームです。
ビショップのみ、ナイトのみでは相手キングをチェックメイトできないので、どちらかがポーンを持っていることになります。そして、そのポーンを取られてしまえばどちらも勝つことができないので、ポーンが1個の場合にはピースをサクリファイスしてポーンを取るだけでドローになります。
また、守備側のキングが相手ポーンの近くにいれば簡単にドローになることが多いため、基本は守備側のピース(ナイトまたはビショップ)単独で相手のポーンを止めることができるかが焦点になります。
以上を前提に次項から見ていきましょう。
ナイトがポーンを止める場合
相手キングと逆側から止めるのが基本
ポーンの進行をナイトで止めるわけですが、相手キングのサポートがある場合には下図のように逆側から止めに行くのが基本です。


同じ側から止めに行くと、相手キングに攻撃され、ポーンの進行を防げません。


ポーンとビショップが同じ色だと危険
たとえナイトでポーンを止めることができたとしても、ビショップにそのナイトを攻撃されると困ってしまいます。攻撃できるのは、ポーンとビショップの色が同じ場合です。

6段目のポーンならば問題ない
上記のビショップによる攻撃もポーンが6段目であれば全く問題ありません。


上右図ではナイトがビショップに攻撃されており、困っているようですが、6段目のポーンの場合には問題ありません。次の手でプロモーションされるわけでないからです。


黒ナイトはまず相手のポーンを攻撃します。

取られてしまえばドローなので白はポーンを進めざるを得ません。
ポーンを進めたことで、当然ですがポーンとビショップの色が異なっているので、もうナイトを攻撃することはできません。
ビショップがポーンを止める時
直観に反して(?)、ビショップでポーンを止める方が危険なポジションが多い印象です。攻撃側の狙いは、下図のようにナイトでビショップの効きを遮ることです。

これに対して守備側のビショップは、昇格マスを抑えるしかありませんが、


キングの攻撃を受けると逆側には逃げるマスがないので、、、、

結局塞がれてしまいます。
逆側からのディフェンスは有効
ナイトの場合と同様に、相手キングとは逆側からのディフェンスはビショップの場合にも有効です。キングのサポートがなければナイトで塞ぐ手が作れないからです。
しかし、時間を掛けてキングを移動させることもできることには注意が必要です。

上図のポジションでは、キングと守備側のビショップが逆側におり、すぐにはNf7と塞ぐ手を作ることができませんが、矢印のように移動すればNf7の狙いが成立します。
どうでしょうか?ナイトよりもビショップの方が危険に見えるという話が理解できたのではないでしょうか?
ただし、ナイトはビショップと異なり移動に時間もかかるので、守備側のキングのサポートが間に合う場合も多いでしょう。
ポーン 4 VS 3 は危険
最後に、ポーンが1つではなくたくさんあった場合についてです。
基本的にはポーンが増えても1ポーンアップのビショップVSナイトエンドゲームはドローだということです。2 VS 1ポーンや3 VS 2ポーンは難しくないとのことです。
ただし、4 VS 3はビショップでもナイトでも危険です。はっきりとした理由は分かりませんが、私は下図のような手があるためだと思います。

白がc5と突いてきた場面ですが、黒としては対処に困ります。取ってしまえばh5とf2に弱いポーンが残りますし、放置すればパスポーンを作られてしまいます。
このようなシチュエーションは、ポーンが少ない場合には起こりません。たとえば、3 vs 2ポーンで同じようなポーン突きをしても、相手のポーンが残り1つになるので、弱点としては十分ではないです。
講座の中で出てきたその他のポジションでも、ポーン突きで相手のポジションを弱める可能性があるために優勢になるケースが多いように思えました。
まとめ
今回はChessMoodの講座を参考にビショップVSナイトのエンドゲームについてまとめてみました。個人的にも意外と学びが多かったので、皆さんもChessMoodで学んでみてもいいのではないでしょうか。
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