グリシュクーMVLのエンドゲーム ー Candidate 2020ー2021 ーより

ちょっと軽めのエンドゲーム記事です。

Candidate 2020ー2021 11RでグリシュクがMVLを破りました。最後はMVLがルーク二つとクイーンを交換して1ポーンダウンのビショップエンディングに持ち込んだのですが、ぱっと見白勝に見えました。

私がどのように考えて白勝と考えたかは、実戦でも同じような局面評価をするので参考になるかと思ったので、軽い感じで記事にしてみました。

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グリシュクーMVL

下の図が問題の局面です。

上記のようなコメントをしましたが、どうパッと見たのかということを解説します。

ポイントとしては

黒キングから距離がある場所に白がパスポーンを持っている

f6のポーンが黒マスなのでビショップで守れる

という2点かなと思います。

黒が取りうるプランは、

f6のポーンを取ってパスポーンの進め合いをする
または
fのポーンは放置してキングとビショップでbポーンを止めに行く

の二つしかありません。

f6のポーンを取ってパスポーンの進め合いをする

まず、f6のポーンを取るプランはダメだろうとすぐ検討が付きます。

いま、ポーンは黒マスにあるので、f6を取るためにはビショップの交換が避けられません。つまり、純粋なポーンレースになります。f6のポーンを取った瞬間に黒キングはfポーンの進路をふさいでいますし、白が(黒がポーンを取った後に)先手になります。

実際には相手キングがbポーンを止めにくるラインを考えなければなりませんが、単純なポーンレースならば白の方が早くクイーンを作れます

fのポーンは放置してキングとビショップでbポーンを止めに行く

このプランの場合には黒キングはbファイルのどこかの白マスに居座ってポーンを止めることになります。現状でb5またはb7ですが、手数的にb5に入ることは無理そうなので、現実的にはb7でしょう。

つまり白はポーンをある程度進めることが可能で、そこから今度はfポーンを取りに行って勝つというのがプランです。

なので、fポーンを取りに行けるのかという話になりますが、これは白キングの位置に依存します。下図の斜めのラインを見ると分かると思いますが、青のラインだと黒ポーンの効きに邪魔されて、f7のポーンを取るのが大変です。bポーンが前に進んでいればそれだけfポーンにアプローチしやすいわけです。

つまり、私の直感は、かなり前の方で黒キングがポーンを止めることになりそうだからfポーン取って勝てそうだな、ということでした。

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Ba3+を入れてればドローだった?

ゲーム中に直前の手でBa3を入れていればドローだったのではないかという議論がありました。

上のポジションです。黒キングがKf8から近づくのが1手早くなるのでドローに出来るという話でした。えー?ほんとに?と私は思ったのですが、やはり白勝のようです。白は簡単にポーンをb5まで突けますし。

まとめ

今回は私がパッと見た時の評価を言語化してみました。私の評価なので間違っていることもあるかもしれませんし、もし実際のゲームであればもっと具体的な手順を考えると思います。

しかし、時間がない際や読みの中での局面を評価する際にはこのような評価のみで判断している気がします。

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