トーナメントへの準備

 皆さんはチェスの大会に望む際ににどのように準備していますか?全く準備をしていない、という人や、日々勉強をしているから大丈夫という人まで様々だと思います。今回はサマーオープン直前記念ということで、僕のトーナメント前の準備について書きたいと思います。


 学生時代は常にチェスを何となく続けていて、ほぼ大会があるたびに出ていました。しかし、社会人になってからは出ることができる大会もめっきり減ってしまいました。そのような中でモチベーションを保ち続けることは難しいですし、だらだらと勉強を続けることは上達の上でも効率が良くないように思います。そこで、出場する大会が決まったら、それから2週間から1カ月程度を準備期間と考え、計画を立てて勉強するようにしています。これが思った以上に功を奏しているように思うので、紹介します。勉強の内容は主に以下の3点に絞られます。

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1 タクティクス


 タクティクスはトーナメントへの準備の最重要項目です。タクティクスが見えなければ、勝負になりません。僕はchess.comのTactics trainerを期間中毎日こなすことを目標にしています。電車通学をしていた頃には、お気に入りのChess Training Pocket Book IIを電車の中で読んでいました。何を使っても良いと思いますが、タクティクスの強化は外せません。

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2 オープニング

 僕の場合、ほとんどのオープニングに対して、何を指すかというレパートリーがほぼ決まっているので、それを部分的に修正する形になります。直近で買った本をぱらぱらめくって面白そうだな、と思った変化や、対戦で良く指される定跡を勉強することが多いです。
 まだ、オープニングレパートリーが確立していないという人(中級者以下の人はほとんどそうでしょうが)も大会に出るたびに1定跡ずつ覚えていけば、そのうち確立できるはずです。その際にはやはり国内大会で良く指される定跡から覚えていくのが効率的でしょう。1. d4であれば、Queen’s gambit declined、King’s indian defenseあたりの対策をまずしておけばよいのではないでしょうか。1. e4は分かりませんが、1. e4 e5とシシリアンあたりを押さえるのが基本でしょうか。

3 それら以外

 「それら以外」でくくってしまいたが、エンドゲームやミドルゲームに関する体系的な勉強を大会前の準備期間に行うことは現実的ではありません。中途半端に勉強しても結局身についていないことになります。そこで、お勧めの本がBuild up your Chessシリーズ です。24章に分かれており、章ごとにあらゆるジャンルの様々な項目が設定されています。一つの章は簡単な解説記事と最後にテスト問題という構成です。この量であれば2、3日に1章ぐらいずつのペースで進められます。項目にはオープニングやタクティクスも含まれていますが、問題ないでしょう。
このシリーズはFundamentals、Beyond the Basics、Masteryの3レベルで構成されており、それぞれレーティング1500、1800、2100を目指す内容になっています。ただ、プロのコーチを頼むようなモチベーションの高い人用のコースですので、このレーティングよりもレベルが1段、2段上と考えた方が良いでしょう。
また、ほとんど同じ表紙のBoost Your ChessシリーズChess Evolutionシリーズがありますが、中身は別物で、本のレベルだけが共通のようです。つまり、3冊72章で1レベルが完成するシリーズものみたいです。

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