サマーオープン 2012 の反省(1)

サマーオープンでの衝撃の4連敗からはや2週間。そろそろ立ち直らなければならないと思います。まず、サマーオープンの負けゲームから反省点を考えて行きます。
今回は3RのF, T (1795) – enju (2017) 戦からです。
この試合のテーマは「形勢判断は正しいがその証明が、、、」です。

after 19. Nf3-Ng5


 白の手を見てチャンスだと思いました。Ng5はすぐには攻めにはつながりませんし、e5の地点の守りを弱めます。また、d2へのビショップの効きをを塞いでいることもポイントです。
19. … dxe5
20. dxe5

19手目の時点で考えていた手は20. … Rd2でしたが21. Qg4のあと21. … Nxe5 22. Qf4でf7を狙われて困ってしまうと思いました。実際には
22. Qf4? Rxf2! 23. Bc5(下図)で串刺しです。


 しかし、これで終わりではなく、21. … Nxe5には22. Rxe5があります。
21. … Nxe5 22. Rxe5 Qxe5 23. Nxf7


でディスカバードでエクスチェンジを取り返されます。これでもやや黒有利のようですが、選ぶべき変化ではないでしょう。
結局の所、21. … Bc5がf7の地点を守りつつf2を攻撃する正着のようですが、決め手に欠ける変化にも見えます。
色々と考えた末、本譜では20. … Rd2は捨てて20. … Qc5と指しました。白が何もしなければ今度こそRd2からf2の地点を狙います。
20. … Qc5
21. Qg4


ここでNxe5と指すべきでした。結局またQf4の後にどうするかが分からず、21. …Bf8というブランダーを指して負けてしまいました。
正着は
21. … Nxe5
22. Qf4 Bxg5
23. Bxg5

先ほどと違い、ルークがd2にいないので狙われないこともポイント。
23. … Nd3
24. Bxd3 Rxd3
25. Qf6 Qf5


これで黒は1ポーンアップでクイーン交換を強制ですので、確実に優勢を確保しています。この変化ならば安心して選ぶことが出来ます。
この変化は実戦的にはよいですが、22. Bxg5の代わりに強力でエンターテイニングな変化がありました。
22. … f6
e6のポーンが落ちますが、、、
23. Nxe6 Qd5
g2のメイトスレットでピースが落ち、、
24. Be5
ない。b7のビショップを取り返され、結局1ポーン落ちます。


これで黒困っているようですが、
24. .. Qxe6
25. Bxb7 Rxc3!

手順良くポーンを取って再び駒得になります。
26. Rxc3にはNxf3からe1とc3のルーク二つを落としexchange upです。
このゲームの敗因は形勢判断は正しかったが、その後のtacticalな変化をこなす実力がなかったことにつきます。また、具体的な読みをサボり気味だったことも問題だったと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました