Attacking Technique

Attacking Technique
2年前に国際ブックフェアに行った時に買った本です。百傑戦まで1週間を切ったのでリハビリを兼ねて読みはじめました。その進行状況と共に書評を書くことでサイト内の書評とは一味違った内容を目指したいと思います。これから読み終わるまで毎日続く予定です。
まず、タイトルはAttacking Techniqueですが、著者いわく

この言葉の重点はTechniqueに置かれている

とのことで、有利な場面になってからそれを勝ちに結びつける技術を書いているといっています。
まず、第1章はキングサイドアタックの基本と題して有名なMarshalーBurnの1局から始まり19世紀のゲームをいくつか載せています。この章の内容を一言でまとめると、

キングサイドアタックには少なくともピースが3つ必要

という単純な話でしたw
次の章はちょっと面白い内容で、fighting chessと technical chessの違いについて説明している。前者はまだ優劣が決していない状況で相手のミスを誘うような勝負をかける段階。後者は既に有利な側が勝ちに持っていこうとしている段階。この話の面白さはチェスの優劣というのは相手にミスが出ないと決まらないとはっきり言ってしまっているところにある。少しさびしい話でもあるが…。
因みにこの章ではMorozevichの3局が使われています。この本では2章以降全てのゲームがLondon Lloyds Bank1994のゲームが扱われていて彼はこの大会で優勝している。一つの大会のゲームだけから棋譜を選んでいるというのは、自分の本の内容はどんなチェスの大会でも普遍的に現れるものだという自信の表れなのか、ただの手抜きなのかは微妙なところだ。
この本の序では1994年でこの大会がなくなってしまったので、それを記念した。というような事が書いてあった。

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