100 Endgames You Must know

今回紹介する本は、旧版が2008年に発売された比較的新しいエンドゲームの本ですが、非常に高い評価を得ており、既に第5版が発売されています。

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本記事で紹介する本

100 Endgames You Must know

名前とは異なり硬派な本

名前の通りエンドゲームについて知っておくべき100個の項目がまとめられている本です。とはいっても軟派な本ではなく、それぞれの項目が丁寧にまとめられています。いわゆるセオリーと言われるような知識のみがまとめられており、「キングをアクティブに使え」のようにエンドゲームに関する一般的な注意のような内容は載っていません。

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旧版との違い

私はもともと緑色の表紙の第2版を持っていたのですが、The 100 Endgames You Must Know Workbook(問題集)を読んでいて、なんとなく不安になって(?)新版を買ってしまったのでした。

結論から言うと、ほとんど変更点はなさそうです。少なくとも章立ては見た限り同じで、ページ数が異なるので改訂がされているのは分かるのですが、新版を追加で買う必要はなさそうです。うーん。

チョイスと構成にやや偏りあり?

私がこの本で勉強していて驚いたのが、ピースVSポーンのエンディングの多さです。実に100項目のうち、20項目以上がピースVSポーンのエンディングです。また最初にBasic Endingという項目が用意されているのですが、それも合わせると32項目です。本の最初から読み始めるとなかなか普通の(普通とは何かという疑問はありますが)エンディングにたどり着かない印象になります。

また、ルーク+ 1ポーン VSルークという重要なエンディングに17項目用意されているのは当然として、ルーク+2ポーンVSルークにも8項目が割かれています。一方で、それ以外の駒割のルークエンディングはありません。おそらく知識として求められるのはこの駒割までということでしょう。

さらに、ポーンエンディングの項目は77項目目で、随分と後ろの方になります。ついでに言うとルークエンディングも52項目目です。一応冒頭のBasic Endingのところに簡単なポーンエンディングはあるのですが、少し戸惑う構成でしょう。

少しネガティブな書き方をしてしまいましたが、きちんと読み進めていくと、なるほどなぁと思わせる内容になっており、よい本だと思います。しかし、この本を最初から通しで読もうとすると途中で力尽きる人が多いのではないかと思います。興味のある所から抜粋して読む方がいいでしょう。

初学者向けの本ではない

上記のような少し癖のある本であるため、間違いなく初学者向けではないです。純粋に本の難易度も高いです。初学者向けの本を読んだ後に挑戦してください。また、初学者向けで、なおかつある程度上級者になっても活用できる本ということならばシールマンのSilman’s Complete Endgame Courseをお勧めします。まぁ、この本も見た目は辞典みたいな厚さで、敬遠する人もいそうですが、中身は読みやすいですよ。

まとめ

  • 硬派なエンドゲーム本で難易度は高め
  • やや構成に癖あり(私見)
  • 中上級者以上向け

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