エンドゲームの勉強について

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エンドゲームかオープニングか

 最近購入したシールマンのエンドゲームの本に関する感想を述べる前に、少し書いておきたい。確か昨年の年末ぐらいのことだったと思いますが、皇帝の正しくないチェスの掲示板でオープニングを勉強するべきか、エンドゲームを勉強するべきかということが話題になっていました。その議論を見ながら僕自身も思うことはあったのですが、そこでの論旨と自分の考えというものがかなりずれているなという気がしたので書き込みませんでした。


 まず、明らかだと思うのはどんな人にとってもエンドゲームの勉強時間よりもオープニングの勉強時間の方が多くなるということです。これは別にオープニングをたくさん勉強するべきだと言っている訳ではありません。エンドゲームというのはきちんとした本を1冊読めばそれで事足りてしまう分野だからです。(といいつつ僕は何冊も持ってますが…)新しい重要な事実が出てくるということもほぼありません。オープニングをマスターしたいと思った場合、1冊本を読むだけではとてもではありませんが十分ではないので自然とオープニングの勉強が多くなってしまいます。


 ではどちらから手をつけるべきか?僕なら間違いなくエンドゲームです。1冊で終わるんですから。そっちを先に終わらした方が気が楽です。もちろん一度読んだだけではマスターできないかもしれません。ならば、1年に1時期だけ勉強すればどうでしょう?他の時期はオープニングなりタクティクスなりをやればいい。


 そんなわけで僕が皇帝掲示板の話を見ていて感じていたのは「1冊読めば終わる方をさっさと終わらせようよ」ということでした、どちらが優先ということではなく。

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Silman’s Complete Endgame Course

 と、まあそうはいってもチェスに対する姿勢も人それぞれです。本1冊読むだけなんて気楽に言わないでくれという人もいるでしょう。そういう人にこのシールマンの本がいいのかなと思います。この本はエンドゲームの種類ではなく読者のレベル別に分けています。500ページ以上もある大著ですが、自分のレートレベルに必要なところまで読めばいいわけです。分け方としては


Part1(アンレート-999)約30ページ
Part2(1000-1999)約25ページ
Part3(1200-1399)約35ページ
Part4(1400-1599)約70ページ
Part5(1600-1799)約55ページ
Part6(1800-1999)約60ページ
Part7(2000-2199)約75ページ
Part8(2200-2399)約80ページ
Part9楽しみのためのエンドゲーム(名人の棋譜など)


となっています。著者の意図としては出来れば最初から通して読んで欲しいが最低限自分が属するカテゴリーより一つ下のカテゴリーの内容には目を通して欲しいとのことでした。
 ということは上記のうち自分が属するカテゴリー+それより一つ下のカテゴリーを読めば少なくとも同じレート帯の相手にエンドゲームが苦手で負けることはない。さらに上のレベルを目指して一つ上のカテゴリーまでやるというのもありでしょう。それにしてもページ数は200ページ以下ですみます。多いと思われるかもしれませんが、この本は解説が過剰に思われるほど多いのでボリュームとしてはさほどありません。2カテゴリー分やるだけなら100ページぐらいですし、十分こなせる量でしょう。


 まじめな人は「よし最後までやってレート2400だ」と思ってしまうかもしれませんが、それはこの本の意図には合いません。あくまでも自分のレベルに必要な知識を効率的に学ぶことがこの本の目的です。


 僕は念のため最初からパラパラと通して読んでいますが、Part1-Part4まではほぼ知っていることばかり。Part5に入って、大体知っていることでたまに役に立つ話が載っているという感じです。なので上記の読み方でほぼ良いと思います。

Silman’s Complete Endgame Course

コメント

  1. kathmanz より:

    いつもわかりやすいコメントありがとうございます。
    早速買って読みましょう(軽。
    4/1ネタが散見。ひとつはmixiでユーダイさんが「自分が結婚する」というもの。もうひとつは神戸MLで紹介されてたヤツ。内容はチェスに関係ないのでカット。

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