practical Chess Exercise 600 Lessons from Tactics to Strategy

評価:
Ray Cheng
Wheatmark Inc

¥ 1,792

(2007-05-30)
コメント:実戦の状況を想定した問題集

今年はジャパンリーグにもジャパンオープンにも参加できませんでした。学生最後の年、忙しいのは仕方ない。そんな中でも細々と勉強は続けています。最近新しいチェス問題集を購入しました。amazon.com(つまりアマゾンアメリカ版)で評判の問題集で、Secrets of Modern Chess Strategyで有名な
John Watsonのお弟子さんが書いた物だそうです。
この本の特徴としては問題がオープニングからエンディングまであらゆるジャンルから選ばれており、手番の他に何のヒントも無いことです。局面だけが与えられており、どんな手を指すべきなのか自力で考えなければならない。まさにPracticalな内容になっています。また、問題の局面のほとんどはamature playerのゲームから取っており、ほとんどが見知らぬ局面ばかりです。おそらくそれが原因で問題のレベルは全般的に高くありません。中には1手で駒得のような簡単な物もあります。とはいえ、問題集の形式上案外そういう手が見つけられなったりします。難しく考えすぎたりするんですね。その辺りもpracticalであると言えます。
個人的にコンセプトとして最も近いのはChess Training Pocket Bookだと思います。ただ、pocket bookの方がやや作為的な作問が多く「教育的」であるのに対して、本書は実戦局面からしか取っていないために「実戦的」であると言えるでしょう。ちなみにpocket bookのほうも最近続編が発売されていて、そっちも購入したのでそのうち書評すると思います。
個人的に好きな形式の本で、なかなかよい本だと思います。ただ、ヒント付きの他の問題集が駄目というわけではありません。むしろTacticsやpositionalといったコンセプトを絞った問題集の方が学習効果はあると思います。この本の利点は実戦と同じような判断を本を読むことによって経験できるところにあります。
評価としては5点満点で4点ぐらい。僕はChess Training Pocket Bookの方が好きです。

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