ポーンブレイク

New in Chess2007#2のCorus特集は紹介ゲーム量も解説量も豊富で楽しい。Kramnik-Anandの解説を読んでいて感心する。典型的な黒からのポーンブレイクを防ぐ手順がそこにはあった。こういう分かりやすいテーマが含まれたトップレベルのゲームは勉強になる。
とはいえ、ポーンブレイクの果たす役割というのは素人には分かりづらい。これが明快でないとポーンブレイクをしなければならないという危機感が生まれづらい。QGDの本で有名なサドラーはThe Slav の中でこんな表現をしている。

ポーンブレイクには二つの役割がある
a)相手のポーンストラクチャーを攻めることにより相手に対応をせまる役割
b)スペースが広げてピースを活性化する役割

だ、そうな。
やはり明快ではないけど、黒のオープニングの困難は主に白に比べてスペースが狭いことに由来している(少なくともそういうオープニングが多い)。スペースというのは自軍のポーンよりも内側の領域を呼ぶので、ポーンブレイクは上記b)の役割を持つのでしょう。

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