チェス夫婦の夏休みもそろそろ終わりに近づいています。Eはこのまま良いパフォーマンスで終われるのでしょうか。
チャンスを逃す
7Rも2000以上との対戦です。ここまで白で格上に勝って勝ち越しを維持してきましたが、黒で負け続けているためにそろそろ勝ち続けなければいけないプレッシャーを感じてきました。ここで勝てないとこれまでの流れを変えてしまうことになるからです。それが原因でしょうか。最後に大きなミスをしてしまいました。
本局、勝ちのチャンスと負けの危機をいくつか逃し乗り越えつつ、下図のクイーンエンディングになりました。黒のa2は一目悪手で、このポーンは取れそうです。私も時間があまり残っておらず、時間も気にしながら読もうとした矢先、「あ、なんだ簡単じゃん」そう思いました。

62. Qa1+?? Qb1

そこだけはダメでしょ、というところでチェックをしてしまいました。
この後はお互いにクイーンを作りあってドロー。
覗き込む瞳
8Rの私の相手は1955年生まれの70歳。それでも2000以上のレーティングを維持しており、ベストレーティングを記録したのは2010年頃で、50代でベストを更新したことになります。試合前から相手への敬意を感じずにはいられませんでした。
が、試合になると問題が生じます。相手のおじいさん、重要な局面で手を指した後にこちらの表情を露骨に覗き込んでくるんです。いや、カルポフかよ(良い子はKarpov-Korchinoiの世界戦を調べてみよう)。
その所作のせいというわけではないのですが、割とあっさりと負けてしまいました。結局2000以上相手に黒番では全敗で、まだまだ精進が足らないと思いました。
国内で似たような事例はあったかなと思い返してみましたが、そういやF君が似たようなことしてました。私との対局で、ゲーム終盤1手指すごとにどや顔をしてきたことがあります。意味が分かりません。明らかにF君のほうがやばいですね。日本、負けてない(?)。
優しい世界
最終ラウンド、対戦相手と握手をしようとしてすこし戸惑ってしまいました。相手の方は右手を欠損する障害を持っており、思わず右手を出そうとして、手を出しなおすという失敗をしてしまいました。
私が対局したからというわけではありませんが、この大会は障害を持った方を身近に感じる大会でした。スタッフの方が「この大会は障害を持った方が多いから、、、、」と話していたのですが、確かに多かったかもしれません。車いすの方が少なくとも二人いましたし、2Rには試合中に対局者が倒れて救急車で運ばれたこともありました(対局は一時中断です)。このことも何らかの障害と関係があったかもしれません。
よく言われることですが、日本に比べると障害者の存在が「自然」であると感じました。具体的にどこが違うのか私自身も言語化できないのですが、空気感なんですかねぇ。私は日本でも障害を持った方と対戦したことがありますが、国内の参加者はほとんどいないのが実情です。もし、この先障害を持った参加者が増えた時にも、上記のような空気感で迎えられるコミュニティでありたいなと思いました。
対局は私にとって初めての対アレキン公式戦になり、キングサイドアタックが決まり勝ち。試合中、終了時には絶対に左手を出すと念じていた私は、対局後の握手はスムーズに行うことができました。
おわりに
10年ぶりの海外遠征は4勝4敗1引き分けで大会を終えました。レートもプラスで終えましたが、なによりこのままここに居たいという気持ちにさせてくれた素敵な場所と大会でした。毎年このお盆の時期に開催されるということですので、来年も参加するかもしれません。
このレポートで行きたくなった人は、来年ベルギーでお会いしましょう。


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