夏休みにベルギーの大会に行ったチェス夫婦。そのレポートの2回目です。
大会日程について
今回参加したBrugese Meestersは1日に1試合の日が5日、2試合の日が2日の下のような日程でした。1試合の日は15時開始なので、朝の散歩がてら観光して、ゆっくりお昼を食べて試合に臨むことができます。まさに貴族の休暇(?)と言えるでしょう。このような余裕のあるスケジュールのせいか、我々二人とも体調もよく、良い戦績にも繋がったかなと思います(Azumiさんは、、、、)。
また、このような日程を組むことによって1週間で9Rこなすことができるので、参加者にとっても参加しやすいのかもしれません。まぁ、日本から参加する我々にとっては関係ないですけどね。
2日目:2000台に勝利して上当たりモードに
1R2200代の少年に敗れた私は2日目の2Rで1700代に今大会初勝利。この日は1日2Rの日だったので、3Rでレート2000台相手に白番です。上に負け、下に勝ちというスイス式特有の当たりを打破すべく気合いを入れて臨みます。
私の相手は2000台でしたが、過去のゲームを見ると、2100台のレートを保持していたことが多く、しかもFMやIMなどにも勝っており、爆発力があるタイプという印象。そして何よりトリッキーな手順を選ぶタイプのようでした。私のゲームでもそれが現れます。

上図は白のピースの展開が早く、黒はg7のビショップのみの展開。が、しかしですよ。いや、可能性としてはあるかとも思ったのですが、、、
6 .. Bxc3!?
そのビショップをナイトと交換してしまいます。

7. bxc3 dxe4
8. dxe4 Qxd1
9. Kxd1 Nf6
10. Re1

相手はこのRe1を見てやや意外そうな顔をしていたので、もしかすると見えていなかったのかもしれません。白はキャスリングの権利を失い、cに弱いポーンが残りましたが、ツービショップを持っており、少なくとも白が悪いはずがないと私は思いました。そして何より格上相手に勝つチャンスが来たとポジティブに捉えることができたのが大きかったと思います。

局面は進んで上図。白はdポーンがパスポーン、黒はaポーンがパスポーンになっていますが、どちらも進めることが難しそう。黒のポーンは一応今ブロックされていませんが、ここでも黒に勘違いがあった気がします。
36.. a3!?

黒はこのポーンが落ちないと思っていたのだと思います。少し考えてみてください。
37. Ra1 Ra4

38. Kc2!

おそらく黒はこの手を見逃したのではないかと思います。d3のナイトはf2の守り、e3のルークはe4のポーンを守っていますが、キングは自由がききます。この後1ポーンアップになりましたが、まだまだ難しい局面が続きました。

このゲームもフィナーレに近づきます。上図は白がNc2と引いたところで、私はRd1+とされてまずいのではないかと考えていました。
49.. Rd1+
50. Re3 Kc5?

まさに私が恐れていた局面になりました。黒キングの侵入を防ぐことができず、c3のポーンを落とされそうです。ですが、この手が悪手だというのですからチェスは難しいです。私もこの手に対しての応手はこの時点で考えていましたが、確信を持っていませんでした。次とその次の手で長考して、フィナーレまで読み切ります。
51. Re1! Rxe1
52. Nxe1 Kc4

黒はルークを交換されてしまうと、相手のポーンを狙う反撃がなくなるので悪かったようです。これがKc5が悪手の理由です。一方で、白はもうポーンを守ることができないので、引き返せません。ここから最後まで読み切れますか?
53. Nd3 Kxc3
54. Nxe5 b4
55. d6 Be8

ここで重要な変化は55.. b3としてクイーンを作りあう手です。当然読み筋に入れておかねばなりません。
55.. b3
56. d7 b2
57. d8=Q b1=Q

この局面、少なくとも白はクイーン交換を強制できます(Qc8+など)。そうなれば、e4にパスポーンを持つ白は簡単に勝つことができます。
さて、メインの変化に戻りましょう。
こちらの変化はエンドゲームの教科書にありそうな、アレです。
56. d7 Bxd7
57. Nxd7

ここでパスポーンを止められる確信がないとこの変化には飛び込めません。
57… b3 (本譜はKc4でした)
58. Nc5 b2
59. Na4+

となります。本譜も白の簡単な勝ち局面になりました。
大会二日目は2連勝で勝ち越しで1日を終えています。
これは大きかった。
続く


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