2R T,T(1611)-enju(1722)
2ラウンドの相手は麻布のT,T君。彼とはこれまで3戦していて全て黒番だ。1勝1敗1引き分けという戦績は自分としてもレート的にも不本意で、ぜひ勝ちたいところ。
1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 a6 6. f4 e5
いつもどおりのナイドルフで進む。6 f4は以前僕が負けた時と同じ変化。その際には7 Nde2とされて混乱してしまった。
7. Nf3
今回は定石通りのNf3だった。ちょっとほっとした?
7 … Nbd7 8. Be2
ここで定石を外れる。おとなしいBe2は攻撃的なf4とはマッチしていない。a4からBc4がメインライン。
8…Be7 9. O-O O-O 10. Kh1 Nc5 11. fxe5!?
ちょっとびっくり。白は駒交換を進めにくる。黒としては問題ないが勝ちを狙いにくくなるのではないかと心配していた。また、この後の駒交換にも注意しなければならない点がある。
11 … dxe5 12. Qxd8 Bxd8
Rxd8では13 Nxe5の後f7が浮いているので、e4のポーンを取れない。
13. Nxe5 Ncxe4 14. Nxe4 Nxe4 15. Bc4
あまりにも露骨なf7への攻撃。一見白が調子良さそうに見えるが
- クイーンのいない中盤ではこのような直接的な攻めは成功しがたい。
- いったん攻めが止まってしまうと攻め側の駒が調和を失い、守り側が優勢になることが多い。今の局面で言えば白のピースはf7を狙うという意味では上手く配置されているが、c4のビショップ、e5のナイト共に浮いていて攻撃を受けやすい。
要するに正確に受けていれば優勢になる可能性が高い局面です。
15 … Bf6
まずはfファイルをふさぎナイトにお帰りになってもらう。
16. Nf3
さて、これで白の攻めは大体とまっているようだが、黒のポジションにはもう一つ問題点がある。浮いているe4のナイトとb7のポーンである。今白マスビショップを展開すればBd5とやられてひどいので…
16 … Nd6 17. Bd5 Bf5
この手が入って、白の攻めは完全に止まったとゲーム中確信した。c2のポーンに当てることでぴったり受かっている。18 Bf4 Rad8 19 Bxd6 Rxd6 20 Bxb7となってもc2のポーンが取れ、a6はルークで守れているので問題ない。むしろ黒のツービショップが効いてきそうな局面だ。
18. c3
なのでとりあえずcポーンを守った。この手で1手もらったのでやはり黒のポジションは受けきっている。
18 … Rad8 19. Ng5?
明らかに白はこのナイトを動かしすぎだ。
19 … Bg6 20. Bf4 b5 21. Rad1
白の攻めを受けきり次の手から黒が反撃に移る。このあとの数手で一気に勝負がついてしまう。白の攻めがやんで黒に主導権がうつった瞬間に勝負がつくというのはチェスではよくある流れだがなんだか不思議ですよね。
21 … Nc4!
当然の1手だが白は困ってしまう。bポーンをどうやって守るのか? 22 b3?ではNb2からNd3で駒損。Bxc4では白のクイーンサイドのポーンが非常に弱い。黒のツービショップがクイーンサイドに狙いを定めているのに比べて、白のピースはあまりにも醜い配置だ。そこで白が選んだ手は…
22. Rf2?
ルークでポーンを守ってきた。しかしこれは悪手だ。とがめる手が見えますか?d1のルークが浮いている、といえば分かりますね?
22 … h6 23. Nf3 Be4
白はエクスチェンジを失う。これで勝負あり。
24. Bxc4 Rxd1+ 25. Bf1 Bd3 26. Kg1 Re8 27. Nd2 Bd8!
次の狙いはBb6。防ぎようがない。白はさらにエクスチェンジを失う。ここでリザイン。
0-1
これで2連勝。ちょっと優勝狙っちゃおうかなあと思い出した。
続く
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