前回の続きです。
21. Kf2 Qb3
黒のクイーンが白の展開を妨げており、どのように展開すればよいのか迷うところです。しかし、冷静に考えると黒のクイーンはb7のメイトスレットを防がなければならず、チェック以外で動くことが出来ません。
22. Rd1!
対局中はこの手でずいぶん楽になったと感じていましたが、22. … c4!以下ほぼ互角になるようです。
22. … Nb8 23. Bd2 Bxd2 24. Rxd2
こうやって使えていない黒マスビショップをさばいてしまえば白のピースの方が良い配置にあるのは明らかです。
24. … Nc6 25. Rc1 c4
クイーンでこのポーンを守らなければならないのではいかにも苦しい。白はこのポーンを落としにいけば楽に勝てそうです。
26. Rc3 Qb5 27. Qc2 Qf5
さて、問題の局面です。黒は1ポーンはあきらめてクイーンを交換して悪いながらも耐える狙いです。既に優勢を意識していた僕は、黒のもう一つの狙いに気づきませんでした。もちろん28. Rxc4 Qxc2 29. Rdxc2で白優勢です。
28. Qc1? Rxg5
Oops!!全く見えていません。まだまだ白が良いですが、この手以降、明らかに動揺してしまいました。
29. Bf3
黒からのexchange sacrificeを警戒していますが、，，
28. … Rh5
黒は逆に取ってくださいと言ってきます。このあたりの攻防はなかなかユニークです。
30. Rxc4
次にRxc6があるので守るしかないですよね、と思っていたのですが、、、
30. … Rxh3?!
この手に愕然としました。31. Rxc6+ bxc6 32. Qxc6+でメイトになるとナイーブに考えていましたが、31. … Kb8とよける手もあることに気がつきました。実際の所、黒の攻めは続かないので白が勝勢なのですが、読みにない手を指されて動揺が続きます。
31. Rxc6+ Kb8 32. Bg2
やはり、exchange sacrificeを警戒しています。Rxf3+ からQh3+は攻めは続きません。Rc5あたりで白は問題ありませんでした。
32… Rh2 33. Rc5 Qg4
白はピースアップ。黒の攻めも簡単にしのげます。Qg1ぐらいで十分でしょう。しかし、ここで衝撃のブランダーが出ます。
34. Kg1??
ほとんどヘルプメイトに近いですね。
34… Rdh8
次のRh1+の狙いが強烈。
35. Rg5 Rh1+ 36. Kf2 Qh4+
0-1
あまりにひどい結末に局後脱力してしまいました。この敗戦により百傑戦での初めての入賞を逃しました。
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