Endgames from Japan League 2014 その5


enju (1989) – G, L (1848)
Japan League 2014 (4)
After 41… Kg3

 さて、今回もポーンの数が同じルークエンディングです。ポーンの数は同じですが、僕は白優勢と考えていました。黒のポーン、特にcポーンが弱いことと白にとってパスポーンになると考えられるf、gポーンにキングのサポートが付いているからです。
 この時点で僕が考えていたのは、
cポーンは取れるだろう
aポーンを取らせてgポーンを取れば、コネクティドパスポーンvsパスポーンの戦いになり、この場合コネクティドパスポーンが勝つと桑田君が言っていたので、勝てる、というようなことでした。実際に考えていた手は何も考えずにキングが上がっておくKf3とさっそくcポーンを狙うRc3でした。
その二つから実際に僕が選んだのは、、、
42.Kf3!
でした。なんとなく黒からのg4がいやだなくらいの感覚で指したこの手が、結果的には正着だったのですが、今回はRc3の何が駄目なのか見てみましょう。
42.Rc3? Re5!
aファイルにまわり白のaポーンを落としにいく狙いです。Rc3とまわっていなければ逆に白からRd7+でaポーンが落ちることもポイントです。
43.Rxc5 Ra5
44.Rc2

さすがにaポーンを落とされるとドローになりそうです。
45… Ra3
46.Kf1 Kf6
47.Ke1 g4



 白はもう少しうまくさせると思いますが、いずれにしろドローになるでしょう。白が勝てるプランとしては白のaポーンをサクリファイスして、黒のgポーンを取ることですが、gポーンは黒キングで簡単に守れますし、白キングは黒ルークが三段目にいる限りはgポーンにアプローチ出来ません。
次回は42.Kf3以降の変化についてみていきます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました