Exchange sacrifice from Japan league 2013


N, T – enju Japan League(5) 2013
After 8. Qd2
 さて、前のラウンドに続いて弟さんとの対決となった第5R。King’s Indian Defenceのゼーミッシュ Variationになりました。ゼーミッシュ、最近わりとはやっている気がします。OTBでもネットでもよく指されている印象です。SchandorffのPlaying 1.d4: The Indian Defencesでも進められています。さて、本局は白の直前のQd2が珍しい手で、ここでやや長考します。
 この局面ではe2のナイトの位置がポイントで、このナイトの影響でf1のビショップは展開できませんし、c4のポーンに守りが付いていません。また、e2のナイトがどくと、cxd4から重要なビショップをナイトで取られてしまいます。つまり、白は今のポジションでc4を狙われた場合、b3と突いてc4を守る必要があります。そこで、、、
8. … b6!
9. 0-0-0 Ba6
10. b3

となり、白の黒マス弱めることに成功しました。b5からのクイーンサイドをブレイクする狙いも含んでいます。

After 18. Bf4
その後、いろいろあって上記のポジションになりました。白のキング周辺がすかすかで、すでに黒が指しやすいポジションです。Qd7からb5を突くプランも考えましたが、より積極的な手を指してみました。
18. … Re3!?

 エクスチェンジサクリファイスです。c3やf3への進入やルークを重ねる手があるので、取るしかない、と思っていましたが、コンピューターはBd3からunclearだと主張します。
19. Bxe3 dxe3
20. Qxe3 Qf6

メイトスレットですので、受けなくてはいけませんが、どう受けるのが正解でしょうか?
21. Rd3?
この手は黒を楽にします。ゲーム中に考えていたもっとも頑強なディフェンスはRd2でした。それでも21. … Qa1+ 22. Kc2 Bd4から黒の有力な攻めが続きます。
22. … Qb2+?
しかし、黒も間違えます。正着はQa1+でした。
23. Kd1 b5!
この手が効いてくるのがRd3の悪い点でした。前述の狙いがこの場面になって効いてきます。

24. Qd2 Qa1+
25. Kd2?

ここで白からブランダーが出ました。Qc1ならばおそらくドローだったでしょう。
このクイーンを挟む手は22. … Qa1+ 23. Kd2ならば成立しませんでした。これがQa1が正着であった理由です。
25. … bxc4
単純にエクスチェンジが落ちます。この後、メイトスレットからクイーンを取って勝ち。
4,5Rとレート差のある相手でしたが、面白い局面を指すことが出来、なおかつ勝つことが出来たので気持ち的に盛りかえることが出来ました。

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