The positon from Summer Open 2013


K, D – enju Analysis Summer Open 2013 (2)
After 28. Rc3


サマーオープン悲劇の第2局から。試合に現れた局面ではなく、家で検討中に現れた局面です。
本譜では28. Rd3 Rxc4 29. Nxc4 Qxc4?? (Rxc4-+) 30. Rd8+でルークを失いました。
しかし、客観的に見ればRc3のほうがより頑強なディフェンスです。
さて、このポジションの面白さが皆さん分かりますか?


 この局面をよく見てみると白には動かせる駒がほとんどないことが分かります。ルーク、ナイトが動かせないことは明らかですし、クイーンもe4とcファイルを守らねばならないので動けません。そうなるとポーンかキングしか動かせないわけですが、動かせるポーンはb、g、hポーンしかありません。bポーンは落ちます。hポーンを進めるとNg4からf2が受かりません。gポーンを動かしても後で見るように実はだめです。つまりこの局面はzugzwang(ツークツワンク)なのです。
28…. Kh8!!(局面に影響を与えない手ならばなんでもOKです。)
29. g3 Nxe4
30. Rd3 Nxd2
31. Rxd4 Nf3+!(gポーンを動かしたことでこの手が生じています。)
32. Kg2 Nxd4
次にc4のナイトが落ちてツールーク+ツーピースvsクイーン+ルークになり、黒優勢です(実を言うとそれほど簡単な局面でもないですが)。キングを動かすとどう駄目か、自分で考えてみてください。

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