祇園オープンⅢ

今年最後の公式戦は夫婦揃って京都にやってきました。3年ぶりの祇園オープンです。

祇園オープン III

3年前、ちょうどコロナがおさまりつつある頃に開催されたトーナメントでした。主催は大阪阿倍野チェスクラブです。なぜ今回がIIIかと言えば、何やら20年ほど前に第1回が開かれていたからだそうです。

前回との変更点としては
60分フィッシャー→90分フィッシャー
となったことぐらいでしょうか。これにより3日間で6Rのトーナメントになりました。会場は前回と同じ知恩院 和順会館です。FIDEの公式戦でもあります。

大会参加時の私のレーティングはFIDE1914、国内1897です。

1R VS S, T (1722/1637) 白番

ここ数年で結構当たっている印象のSさんと。3度目の対戦になります。対戦成績は1勝1ドローですが、2試合ともドロー模様でした。前回の対戦と同じカロカンのエクスチェンジで黒パッシブな変化で白満足ですが、前回はここからぐだぐだになりました。

本譜は手順よくf5が入り、白優勢(だと思う)。とはいえまだまだ難しいと思っていましたが、数手後に黒に(たぶん)勘違いがあり、メイトになりました。勝ち

2R VS F, H (1786/1751) 黒番

2Rは2度目の対戦となるFさんと。1度目は前回の祇園オープンでの対戦でした。この大会は名古屋より西のプレイヤーが多い印象で、いつもと違う選手と当たります。Fさんもたぶん名古屋チェスクラブで活動している方ですね。

オープニングは対称イングリッシュで白が少しよかった気がしましたが、うまくピースを捌いて、cファイルが取れて勝ちのチャンスはあるかと思いました。

ただ、黒のキングの安全性も問題があり、途中危ない見落としもありつつ結局はドロー

3R VS A, D (1817/1638) 白番

3Rの相手は地元京都の大学生ですね。白番フレンチで、私が指すマイナーラインに対して、ちょっと嫌な変化を選択されました。準備してきたのかもしれません。

既に白番のアドバンテージはほぼないなと思っていた上図の局面、Bxf4からe5を突いてきましたが、個人的にはすぐe5の方が嫌だったです。いずれにしろ、黒満足なポジション。

お互いに1時間以上時間を残した中、ここでドローオファーが来ました。いや、確かにイコールだけど、折角のFIDE戦ですからね、続けます。

その後紆余曲折あり、上記の局面に、黒にクイーンを作られていますが、白はビショップとパスポーンがあるので、なんとかなりそう、と思っていましたが、普通に黒勝ちだったよう。この後も色々ありました(クイーンが三つになりました)が、最後は合意ドロー。最後の局面ドローだと思ったら、普通に黒勝ちと言われました。助かった、、、

4R VS T, B (1796/1844) 白番

大阪のベテランのTさんとの3度目の対戦。全て阿倍野チェスクラブ主催の大会ですね。ここまで2試合は白番で1勝1敗、前回の祇園オープンでも対戦しています。なんと、3回連続の白番での対戦になります。

これまではスコッチだったはずですが、今回はモダン(1. e4 g6)になります。

この手の定跡でよく見る白の白マスビショップをいじめる手です(次にa4)。正直どう対応するのがよいのか知らないのですが、ここはd4とセンターを取ってみました。

次のBa5があるから取れないだろうと思っていたe5のポーンを(ほぼノータイムで)取られて愕然とします。確かに、Bxa5と取っても冷静にQa7と避ければQxc5のスレットは残りますし、a5のビショップがピンになり、負担です。この辺り白悪いと感じていました。

ポーンの数は同じですが、センターのコネクティドと端のダブルポーンで不利だと思っていましたが、このBb6を見つけて白が良いかもしれないと思い始めました。少し難しいですが、次のBc5からBxf8ビショップを交換されてしまうと、Qe6+やRa8の狙いが強烈です。

b4と突いたポーンをただ取られてしまい、一瞬愕然としましたが、流石にここはタクティクスがありました。Bxe5でポーンを取れます。これで勝ちというわけではありませんでしたが、クイーンエンディングを勝ち切りました。勝ち

5R VS K, Y (1798/1844) 黒番

Kさんとはここ数年幾度となく対戦しています。黒番でも全く同じラインで既に数回戦っており、私の方から少し変化をつけました。とは言え、そんなこと関係なくただただ激戦になります。最終的には80手を超える熱戦になりましたが、下図の局面を見てもらえれば伝わるかと思います。

この局面になるまでももちろん紆余曲折あり、白からドローにできるチャンスが2度ほどありましたが、白は勝ちにきました。ビショップ+ナイトVSクイーンならば勝てるかどうか自信がありませんでしたが、この局面はポーンが一つ残っているので、うまく勝ちのポーンエンディングに持ち込めれば勝てると思っていました。実際本譜もその通りになり、勝ち。黒番で大きな勝ちを拾い、最終ラウンドは一番ボードで優勝者を決定する大事な試合になります。

6R VS CM M, C (2036/1963) 黒番

長崎への新幹線の時間があり、やや時間を気にしながら試合に臨みます。対戦相手のMさんはIMの小島さんを破り、もう1人のIMともドローで、この試合で勝てば文句なく優勝です。

試合展開は前の試合と同じロッソリーモで、同じ変化を採用しました。序盤は思った通りに進み、いい感じだったと思っていたのですが、ちょっと指しずらいなと思って指したRc7に対するRe4で痺れてしまいました。

次のRh4からのキングサイドアタックを防ぐ有効な手段がありません。h5としてもg4と突かれて崩壊しそうです。本譜はNf8からh7を守りにいきましたが、その後数手で崩壊してしまいました。負け

まとめ

ということで、3勝1敗2ドローで4ptでした。ジャパンオープンと似たようなパフォーマンスですが、レート的にはやや上げそうです。思うようにレートも上がりませんし、なぜかAzumiさんより順位が下とか納得のいかないこともありつつ、チェスの内容としては満足できました。これで今年のチェスは終了、、、ではなく、来週は有田のチェス大会(非公式戦)に参加します。

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