前回初心者にエンドゲームなんて必要ない。この二つぐらいし知っておけばよいよね、と言ったにも関わらずのエンドゲームでの記事になります。むしろ一番大事な話を忘れていました。
もっとも基本的なチェスの勝ち方です。
これができないと無茶苦茶駒得したのに勝てないということになりかねません。
具体的にはルークやクイーンとキングを用いたメイトです。
ルークを用いたほうが難しいので、ルークを用いたメイトをのやり方を見ていきます。
1.相手キングを囲む枠をイメージしろ
まず、上記のようなポジションになったとします。
相手のキングを、マスを使ってなるべく小さな枠で囲むようなイメージをします。
つまり上図のようになります。
この際、縦方向に4マス、横方向に5マスありますので、縦方向のほうが狭いことがわかります。
2.狭い方向にキングを閉じ込めろ
次に狭い方向に相手キングを閉じ込めます。この図では縦方向に狭いので、Rg5とします。
3.相手キングが近づいてきたらなるべく遠くによけろ
閉じ込められてしまった相手のキングは、こちらのルークを攻撃することぐらいしかやることがない。相手がルークを取りに来たら相手キングを閉じ込めたままなるべく遠くに逃げるのだ。
今、縦方向に閉じ込めているので、横方向に逃げます。
もし横方向に閉じ込めているのであれば、縦方向に逃げる。
4.自分のキングを近づけろ
これはとりあえず近づけていけばOK。
また相手キングがルークに近づいてきたら、再度逃げよう。
このあたりから初心者の方には難しくなってきます。
5.相手キングの斜め前に立て
エンドゲーム1では相手キングの正面に立ちはだかれといったので、戸惑う人もいるかと思いますが、次の項目で理由がわかります。下図のように相手キングから一つずれたところにキングを動かしてください。
6.2つのパターンで相手キングをさらに追い込め
次に相手キングの対応によって2パターンの追い込み方があります。
向かってくるか、逃げるかです。
注:後ろに下がった場合にはさらに縦方向に狭くなるので、ルークを動かして閉じ込めてください。
a)向かってきたらルークチェックで追い込め
バツ印のマスには行けませんので、黒キングは下がらされ、さらに狭い空間に閉じ込められます。
b)逃げたらキングで追え
これでまた、最初の位置取りに戻ります。また、a)向かってくる、b)逃げるの二択になります。ですが、逃げる選択はできません。なぜなら、次に逃げると、、、
このように、今度は横方向に閉じ込められてしまいます。
以上のように、a)とb)のプロセスで相手キングを端っこまでっ閉じ込められるはずです。
7.最後のミッションだ、相手キングをメイトにせよ
6のプロセスを繰り返せば相手キングを端のマスに追い込むことができたはずです。
最後に相手のキングをチェックメイトしましょう。
上の図のようなポジションになるはずです。相手キングの斜め前に立つ原則は変わりません。
このポジションでは相手キングが向かってきたら(バツのマス)、ルークでチェック、、、、ではなくこれはチェックメイトです。つまり、相手キングは逃げるほかありません。図の矢印のように逃げますが、
盤面の外側に出るわけにはいきませんから、横方向にも追い詰められ、黒キングは白の正面に立つしかありません。
最後はルークでチェックメイトです。
説明が長くなりましたが、慣れれば難しくないはずです。
考えなくてもチェックメイトできるぐらいまで練習してみてください
このメイトの練習をするのなら、chess.comのドリル機能がおすすめです。
コンピュータ相手に何度でもメイトにする練習ができます。ただし、ルークのメイトは有料会員限定なので、クイーンのメイト(Queen Mate)で代替えして練習してみてください。
chess.comの有料会員はビデオレッスンが豊富であったり、タクティクストレーナーの1日の問題数が無制限であったりと特典があるので、入会することを検討してもいいでしょう。Eも以前、Aは現在も有料会員登録になっています。
8.クイーンの時にはこんなことに注意しろ
最後に一つ注意点です。
クイーンよりルークのほうが難しいといいましたが、クイーンの場合には気を付けなければならないことがあります。
クイーンは駒として強すぎるので、相手キングを動けなくさせてしまう可能性があります。
上の図がその典型例です。バツ印で示したマスは白クイーンの行き場になっていますので、黒キングは動けません。他に黒が動かすことができる駒がなければ、引き分け(ステイルメイト)になります。
コメント