Opening Preparation in Japan

 以前小島君が以下のようなコメントをしていました。


「中国のプレイヤーはみんなslav指すじゃないですか。あれはオープニングの研究をみんなで共有しているからですよ。そうやって、共有していても直接対決ではきちんと勝ちに行く。日本のプレイヤーはしょぼい研究を一人で隠し持っている。それじゃあ駄目ですよ。」


と、まあこのような感じのことを言っていました。彼が馬場君のページでslavの連載をしているのも上記のような気持ちがあるからなんですね。ただ、このコメントには下の句があって、確か岩崎君あたりだったと思うんですが、


「日本で最新の棋譜をチェックしながらpreparationしているのは、小島と、馬場と、あと三阪さんぐらいのものですよ。共有したくとも、共有できるものがないんだから仕方ない。」


てなことを言っていました。これには僕も納得できるところがあって、チーム選手権の打ち上げで、僕らのpreparationはせいぜい本に載っているラインを調べる程度だから、共有する意味がないと馬場君に言ったら、結構ショック受けていました。みんなが自分と同じレベルで準備していると思うものなんですよね、たぶん。

コメント

  1. 並のアマ より:

    はじめまして。
    チェスは初級者ですが、囲碁を打つのでそちらの事情が少し参考になればと思いコメントいたします。
    300年間日本の囲碁は世界最強でしたが、この20年であっという間に韓国と中国に抜き去られてしまいました。
    その原因はやはり彼らの徹底した序盤研究にあります。(もっとも、中盤も終盤も強いのですが)
    ある対局で新手が出るとその週のうちに寄ってたかって結論を出してしまう。集団研究だからこそ出来る技です。
    世界戦の前には必ずといって良いほど強化合宿があります。
    一方日本のプロは独立意識が過剰で、勉強は一人でするものと思っています。
    中国のチェスは囲碁、象棋と同じ中国棋院が統括しているので、ノウハウも蓄積しているのでしょう。
    長文失礼しました。

  2. bmasahiro より:

    非常に参考になるご意見です。
    チェスでも世界チャンピオンになるためにはトップレベルでの共同研究が必要だとよく言われています。

  3. enju より:

    おそらくチェスでも強化合宿的なものをやっていると思います。
    ただ、チェスの場合はレベルも競技人口も日本と中国では雲泥の差があります。そんな中で小島君のように上を見ているプレイヤーとその他のプレイヤーの間での意識の格差があります。
    正直なところ、みんながみんなそんな高い目標をもってやっているわけではないので、良いとは思うのですが、日本のトップレベルが強くなるためには、そういう高い目標をもったプレイヤーが増えた方が良いに決まってますね。

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