東京チェスフェスティバル 2023

チーム選手権に続く秋の公式戦第2弾として東京チェスフェスティバルに参加します。昨年はここで悲惨な思いをしましたが、今年はどうでしょうか?

スポンサーリンク

東京チェスフェスティバル

日本チェス協会時代には東京オープンという名前の普通の公式戦が同時期に開かれていましたが、日本チェス連盟は「フェスティバル」、つまり秋のチェス祭りという位置付けですね。海外ではこのようにフェスティバルと名付けられている大会は珍しくなく、よくある形式は、プロフェッショナルなGMが参加する大会の他に様々なれレベルの人が参加しやすいトーナメントを並行して開催する形式です。

3つの大会形式

東京チェスフェスティバルもそれに倣ったのか、今年は3つの大会形式が用意されています(昨年は1日制のトーナメントのみでした)。それぞれの形式は以下の通りです。

Classical Weekend

Classical Weekend

・2日制
・6Rスイス式
・45分+30秒
クラス分けあり(オープンと国内レーティング1400未満)

Standard Saturday

Standard Saturday

・1日制
・4Rスイス式
・30分+15秒
・2023年9月1日発表の国内レーティング1800未満

Rapid Sunday

Rapid Sunday

・1日制
・5Rスイス式
・15分+10秒
・2023年9月1日発表の国内ラピッドレーティング1800未満

要するに

要するに、スタンダードのレート戦を2日制と1日制に分けたトーナメントとラピッドの1日制のトーナメントです。昨年1日制のトーナメントは、週末2日休んでチェスをするのは敷居が高い、という意見を元に開催されたのだと私は思っていますが、結果的に1日のトーナメントは物足りないという不満の声もあって、この3形式並行開催になったのではないかと思います。

これにより、土曜日しか休めない人、日曜日しか休めない人、二日制じゃないと物足りない人全てのニーズを満たすことになり、大会に出ない理由がなくなりました

ただし、1日制の大会についてはレート1800未満の人しか出られないことが注意点です。

スポンサーリンク

1R VS A, Y (1518) 白番

Aさんと久々の対戦。ピルツ指すんだぁと思いつつ。下図の局面に。次にNbd7されてロングキャスリングされるのが嫌だし、ここは突くしかないよなと思っていましたが、Nbd7はビショップの行き場がほとんどなくなるので、ここはh3としてNbd7にはd5とすればよかったようです。

このe5が思った以上に悪く、この後はずっと悪いまま、負け

2R VS W, L (1557) 黒番

1Rの負けで意気消沈気味でしたが、そうも言ってはいられません。2Rは外国籍の女性との対戦。ロッソリーモから、たぶん黒がいいんだろうという局面。ツービショップを持った黒が局面を開くべき!と思い、勇気を持って自分のキング前を開きました。結果的にこの判断が功を奏しました。勝ち

3R VS Y, K (1957) 白番

昨年から売り出し中の大学生、Yくんとの初対戦です。シシリアンのマイナーラインから、優勢を決定づける下図の局面、黒はクイーン取りを放置して、こちらのクイーンに当ててきました。ここで私はドヤ顔でf7のビショップを取ったのですが、コンピュータの評価はめっちゃ普通のRxe5が最善とのこと。確かに、Re5でもc5のポーン取れるよね。f6よりc5取った方がいいと言われればそうか。

この後もかなり白が良かったのですが、黒の反撃を許し、最後はドロー

1Rの負けからかなり持ち直したので、明日も頑張ります。

4R VS K, D (1569) 黒番

ベテランのKさんと。ベンコーギャンビットでしたが、白にうまく立ち回られ、主導権を失った気がします。下図の局面は白にb4のブレイクを許し、aポーンのブロッケードが崩されるためまずいと思っていました。ここで勝負手のf5で、d5のポーンを弱めることで黒も反撃を作ります。

この局面の形勢が実際にどうだったのかはよくわからなかったのですが、相手の時間切迫もあり、勝ち

5R VS Y, S (1613) 白番

大学生のY君との対戦です。シシリアングランプリアタックから、完全にオープニングプレパが炸裂して優勢になったのですが、アタックが下手すぎてほぼ互角になりました。幸運なことにキングの避ける方向を間違えてくれたことで、最後は綺麗なフィニッシュになりました。

白の決め手が見えるでしょうか?正解はまとめで。勝ち

6R VS R, K (1492) 黒番

最終ラウンドも外国籍の方との対戦でした。入賞のためにどうしても勝ちたいゲームだったので、黒番シシリアンで初めて試す変化を投入しました。熱戦の末、これは勝っただろうというエンドゲームに突入したのですが、下図前後の局面で長考します。b3と突けば(あるいはNc1で)白はビショップでパスポーンを取るしかなく、黒はピースアップですが、勝てるでしょうか?

私の読み筋は、1… b3 2. Bc4 Nc1 3. Bxb3 Rd3+ 4. Kf2 Rxb3 5. Rxh6 Rh3 6. Rxf3

この局面、白はg5のポーンを取ってしまえばドローは確定なので、どちらかが勝つとしたら白でしょう。結局この手順は選べず、紆余曲折あってドロー

まとめ

というわけで、3勝2引き分け1敗の4ptでポイントとしては3位グループ、タイブレークで5位でした。まぁ、悪くなかったんじゃないでしょうか。負けたゲームも含めて大きなミスもなく、うまくさせたゲームが多かったように思います。次のジャパンオープンに向けてもっと調子を上げていきたいですね。

クイズの回答

正解は、Rxe5

黒はfポーンで取るしかありませんが、Bg5がとどめになります。

これもビショップを取るしかないですが、Qxd6以下メイトになります。

著:ユーリ・アヴェルバッハ, 翻訳:水野 優
¥1,320 (2024/04/23 12:56時点 | Amazon調べ)

コメント

タイトルとURLをコピーしました